「“とりあえず行ってみる”はSDGsの第一歩だった。」
「SDGsに興味はある。でも、何をすればいいのかわからない。」
以前の私は、まさにそんな状態でした。
はじめまして。経済学部3年の渡邊慈(わたなべしげる)と申します。
私は、2年生の春にSDGsインターンシップに参加しました。
この記事では、現地での経験を通して感じたことや、自分自身の変化について書きたいと思います。
「興味はある。でも動けない」
大学に入ってから、SDGsという言葉を耳にする機会が増えました。
私自身、高校生のころから社会課題には関心がありました。
しかしその一方で、「自分に何ができるのだろう」という気持ちも強く、実際に行動へ移すことはできていませんでした。
ボランティア活動。
NGO団体。
興味はある。
でも、どこかハードルが高く感じていました。
知識もない。
経験もない。
そんな自分が参加していいのだろうか。
どこかで、「意識が高い人たちの世界」というイメージを持っていたのかもしれません。
そんな中で見つけたのが、このカンボジアでのSDGsインターンシップでした。
このインターンでは、現地の社会課題について学ぶだけではなく、「ビジネス」や「商品開発」という視点から解決策を考えます。
“支援”だけではなく、“商品として成立させる”ことで課題解決を目指す。
その考え方に強く惹かれ、参加を決めました。
カンボジアで知った“現場のリアル”
実際にカンボジアへ行って、まず驚いたのは街のエネルギーでした。
私たちが滞在していた首都プノンペンには、想像以上の活気がありました。
バイクが絶えず行き交い、若者も多い。
カフェやコンビニも増えていて、「発展途上国」という言葉だけでは表せない勢いを感じました。
しかし、「その一方で」です。
現地の方々の話を聞く中で、農村部には貧困問題や衛生インフラの未整備といった課題が残っていることも知りました。
現場のリアルを知るほど、理想と現実のギャップを痛感しました。
日本にいるだけでは分からなかったことを、自分の目で見て、聞いて、感じる。
その経験は、自分の中でとても大きなものでした。

初対面の仲間との1週間
このインターンで特に印象的だったのは、「人との関わり」です。
約1週間、初対面の人たちとたくさんの時間を共にしながら、議論を重ねました。
今振り返ると、この経験が自分を大きく変えたような気がします。
私は普段、人に気を遣いすぎてしまうタイプです。
なので最初は、
「どう思われるだろう」
「変なことを言っていないかな」
と周りを気にしてばかりでした。
しかし、グループワークとなると、それだけでは何も進みません。
自分の考えを伝える。
相手の意見を受け止める。
時にはぶつかる。
その繰り返しでした。
仲間たちと接する中で、「自分はどういう人間なんだろう」と考える時間が本当に多かったです。
この1週間は、社会課題について学ぶだけではなく、自分自身を見つめ直す時間でもありました。
社会課題を考えることの難しさ
グループワークでは、カンボジア産のコーヒー豆を使った「コーヒーサシェ」の商品企画を考えました。
ターゲットは若年層です。
カンボジアでは、バイクが主な移動手段になっています。
そこで私たちは、ガソリンスタンドで販売する案を考えました。
さらに、農村部の貧困という課題について知ってもらうため、パッケージデザインにも工夫を加えました。
また、ゴミ問題に配慮し、使用する素材についても議論しました。
しかし、実際に考えてみると、本当に難しかったです。
社会課題に配慮したい。
でも、商品として成立させなければ意味がない。
理想を詰め込むほど、コストは上がります。
現実性とのギャップも生まれます。
「SDGsに配慮した商品を作る」という言葉は簡単です。
しかし実際には、“誰のための商品なのか”を明確にしなければいけませんでした。
そして、どこかで妥協や優先順位も必要になります。
私はそこで初めて、「社会課題を解決しながら利益を出すこと」の難しさを実感しました。

“考えること”は無駄じゃなかった
今回のインターンを通して、私はSDGsという大きな課題について“少し片足を踏み入れた”程度だと考えています。
正直、この経験だけで社会課題を深く理解できたとは思っていません。
しかし、自分の中で「これからも考え続けたいテーマ」ができたことは、大きな変化でした。
以前の私は、
「自分一人が考えても意味がない」
と感じていました。
しかし、実際に現地へ行き、仲間と議論し、試行錯誤する中で、小さくてもまず行動することに意味があると感じました。
そして何より、このインターンは自分自身を見つめ直す機会にもなりました。
一人で飛び込んだからこそ、気づけたことがあります。
濃い1週間でした。
正直、かなり悩んだ時間でもありました。
でも今振り返ると、その時間は自分にとってかけがえのない経験だったと思います。
これからも、大学での活動やボランティア活動などを通して、社会課題について考えることをやめたくありません。
もし今、
「SDGsに興味はある。でも、何をすればいいかわからない」
そう感じている人がいるなら、まずは小さくても一歩踏み出してみてほしいです。
その経験は、社会について考えるきっかけになるだけではなく、自分自身を見つめ直す機会にもなると思います。

