2022年3月に開催する「【環境×インドネシア】環境問題解決につながる商品企画を考えるオンラインSDGsインターンシップ」に特別講師としてご登壇いただいたBALIISM Japan株式会社 代表取締役の長谷川 真之さん。

長谷川さんの今までの活動やインドネシアの社会問題に対する想いをお伺いいたしました。

社会起業家
長谷川 真之さん
埼玉県出身。日本大学芸術学部デザイン学科 インダストリアルデザインコース卒業。バリ島へ英語留学をしたことをきっかけに、バリ島で生産されるエコな素材を使ったインテリアブランド “BALIISM”を2015年に立ち上げる。現在はバリ島と日本を行き来しながら、環境にやさしい”サステナブルな暮らし”をテーマにした商品の開発とサステナブルな暮らしの研究に取り組んでいる。

ものづくりと環境問題を学べるバリ島へ英語留学

baliism

– 現在はどのような社会問題に取り組むソーシャルキャリアに携わっていますか。

プラスチックごみ問題の解決に向けて、プラスチックゴミを削減することができる商品の企画および製造をしています。

– バリ島のエコな素材を使ったインテリアブランドを展開されたきっかけは何ですか。

新卒では、パソコンやスマートフォンのアクセサリーを作っている製造メーカーに就職し、商品企画・外装デザイン・パッケージなどを手掛けていました。海外に出張することが多かったり、海外のお客さんとコミュニケーションをとることが多かったので、英語力を身につけようと思い、休職をして英語留学を検討していました。

欧米は日本人が多く留学しているのですが、バリ島は日本人が少なかったことと、ただ英語を勉強するだけでは面白くないと思っていたので、自分の興味のあるものづくりや環境問題について学べるバリ島に留学を決意しました。

– 「ものづくり」は、いつから興味を持たれたのですか。

ものづくりに関しては、高校に進学をするタイミングで「将来何をするのか」ということを考えた上で進路を選択するようにと先生に言われ、当時からインテリアに関心があったので、ものづくりの道を歩もうと思いました。そのため、高校・大学では、ものづくりに関して学んでいました。

– 「環境問題」は、いつから興味を持たれたのですか。

大学のゼミ教授が、環境問題をテーマにしていたので、その頃から環境問題につながるものづくりをしたいと思っていました。今の仕事に直接的に結びついています。
大学在学時にも環境問題につながる製品を実際に考えていて、当時は雨水を有効利用できるように、雨水を貯めるタンクを設置して、その水を洗車や植物の水やりに活用できる製品を開発しました。

ソーシャルキャリア
長谷川さんが大学時代に卒業制作を発表している様子
ソーシャルキャリア
卒業制作で開発した雨水を貯めるタンク

エシカルなバリ島の生活

ソーシャルキャリア

-バリ島での留学生活中は、どのようにして環境問題について学べましたか。

バリ島の日々の生活を通じて、環境問題について学ぶことができました。
川で洗濯をしたり、食材は買わずに自給自足したり、冷蔵庫はないのでその日のうちに調理してすべて食べるというような暮らしをしていました。特にバリ島では停電があるので、洗濯機を使っている途中に停電すると服は乾かないし、冷蔵庫を使っている途中に停電すると食べ物は腐るし、普段私たちが日常で便利と思い消費しているものが、実はバリ島では便利ではなかったんです。その自然と調和した暮らしをしている現地の方を見て、美しい暮らし方だと感じました。

若いうちに自分の好奇心はアクションに起こす

製品の図面

– 製品メーカーの会社で英語を使うために語学留学をされていたのですが、どのような経緯で起業をされたのですか。

バリ島には7か月ぐらいいたのですが、英語留学が終わると「もっと知りたい!」という気持ちがとても大きくなったんです。もちろん復職も考えましたが、若いうちに自分の好奇心をアクションに起こしたほうがいいと思ったので、もう一度インドネシアに行くことを決意しました。
やっぱり年をとっていくと学校に通っても、「生徒」というより「お客様」という風に見られてしまって、自分が間違っていることを教えてくれなかったり叱られなかったりと気をつかわれてしまいます。若ければ若いほど、吸収できる環境があると思い、今インドネシアに行った方がいいと思いました。
そしてバリ島滞在2年目で、バリ島の魅力を多くの人に知ってもらいたいと思い、バリ島発のインテリアブランドBALIISMを立ち上げました。設立当初から今もなお、バリの伝統的な暮らしからインスピレーションを得ながら時代に必要とされているモノを開発しています。

– 環境問題とキャリアは、どのように結びつけようと思ったのですか。

もちろん私も環境問題解決をキャリアにすることに対して、ギャップを感じました。たとえば、ビーチクリーン活動で収益をあげるにしても、ビーチクリーン活動の参加費を集めるしかなく、参加費はあまり高く設定できないのでわずかな収益にしかなりません。
そのため、環境問題解決のニーズがあるインドネシアだからこそ、環境問題解決につながる商品が求められると思います。実際にインテリアブランドを展開していく中でも、企業から案件を受注したりします。またそのインテリアブランドの事業の収益を使って、インドネシアのものづくりに携わる方々のビジネス教育として還元していきたいと思っています。

世界に通用するインドネシアブランドを目指す

ソーシャルキャリア

– インドネシアのものづくりに携わる方々のビジネス教育とは、どのようなものを考えていらっしゃいますか。

インドネシアから海外に輸出している事例は少なく、インドネシアブランドはほとんど浸透していません。商品のブランディングがうまくできていないので、たとえお客さんがその商品を気に入ってリピートしようとしても、名前もブランドも分からないのでその商品を見つけることができないということもあります。
それに対して、日本はブランディングに成功をしている企業が多いです。インドネシア国内でも、日本の電化製品や食品はほとんど手に入れることができます。なので私が感じているインドネシアと日本のブランディングの違いを、インドネシアのものづくりに携わる方々のビジネス教育につなげていきたいと思います。

モノを通じて人に幸福や学びを与えられる

– 長谷川さんにとって、ソーシャルキャリアに携わることのやりがいは何ですか。
メディアやアワードで第三者から環境に貢献している企業として取材を受けたり、評価されることです。近年SDGsが注目されるようになり、ずっと自分が頑張ってきたことがやっと評価されて自信につながりました。

-長谷川さんが、ソーシャルキャリアに携わる中で大変に感じることは何ですか。

どんなモノを作るにあたっても、加工するためのエネルギーや資材は必要なため、大なり小なり環境に負担はかかります。また利益を重視していこうとするとコスト削減につながり、環境に負担のかかる素材を使わざるを得ない場合があります。
企業として利益を出しつつ環境性も考えたバランスの良い、ものづくりをすることが大変です。しかし、その苦労を乗り越えた先に大きな成果や達成感があります。サステナブルプロダクトのパイオニアとして相応しいものづくりの在り方をこれからも模索していきます。

将来のキャリアパスにつながる知識と人脈

-オンラインSDGsインターンシップを検討している学生にメッセージをお願いします。

SDGsは少なくとも2030年まで、どこにいても関わってくるものなので、SDGsに対する知識は、これからの皆さんのキャリアパスにとって、強みになると思います。特に今回は、現地の社会起業家や現地学生と一緒に実際に環境問題に取り組むことで、SDGsに対する知識や実践的なスキルを身につけられると思います。

また日本人だけでなく、同世代の現地学生と一緒に活動をすることで、仲を深めながら様々な視点を学び合い、これからも関わっていく現地学生との人脈作りになると思います。

自分の強みを早い段階で見つける

オンラインSDGsインターンシップ

-ソーシャルキャリアを目指す学生にアドバイスはありますか。

自分の強みを早い段階で見つけましょう。そして、それを徹底的に磨いていき、誰にも負けない尖ったスキルを早い段階で身につけてください。自分の不得意なところを改善していくよりも、強みを磨いていく方が活躍しやすい時代です。
就職するにあたっても、初任給の給与や待遇だけを見るのではなく、やっている事業や理念に共感できるかどうかが長く仕事をしていく場合、重要になると思います。

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