SDGsの17つの目標は、PEOPLE(人間)・PROSPERITY(豊かさ)・PLANET(地球)・PEACE(平和)・PARTNERSHIP(パートナーシップ)の5つのPに基づいて構成されています。

本記事は、5つのPの中のPROSPERITY(豊かさ)について解説いたします。PROSPERITY(豊かさ)には、SDGs7番~11番が該当します。

その他のPの解説記事はこちらです。気になる方は、ぜひチェックしてみてください。
PEOPLE(人間)
PLANET(地球)
PEACE(平和)とPARTNERSHIP(パートナーシップ)

1. PROSPERITY(豊かさ)

SDGs解説

経済活動の観点から、すべての人が安心して暮らすことを示すフレームです。
すべての人が豊かで充実した生活を送れるように、自然と調和する経済、社会、技術の進展を確保する必要があります。
そのため、SDGs目標7~11番が具体的な解決策として提示されました。

2. 目標7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに

すべての人に持続可能なエネルギーを利用して、電力を供給することを目指しています。

SDGs

世界の10人に1人が電気を利用できていないと言われています。電気が使えないことによって、勉強できる時間が限られてしまったり、冷蔵庫も使えないので医療薬品であるワクチンなど保管できなくなり、医療体制の問題にも繋がります。

SDGsでは、すべての人が持続可能なエネルギーを利用できるように「安価なエネルギーの普及」、「再生可能なエネルギー」、「エネルギー効率の改善」の目標を掲げて、その目標を達成するために「クリーンエネルギーの促進」や「開発途上国のインフラの拡大」が必要だと考えています。

3. 目標8 働きがいも経済成長も

SDGs

ディーセント・ワークを促進して、生産性を高め社会の利益につなげることを目指しています。ディーセント・ワークとは、「権利が保護され、十分な収入を生み、適切な社会保護が供与された生産的仕事」のことです。

SDGs

世界の5歳から17歳の子供の10人に1人は、児童労働をしていると言われています。農業や漁業の現場で働いている子供たちが多く、農業は児童労働の入口とも言われています。

SDGsでは、あらゆる雇用問題を解決するために「経済成長性を持続」、「中小零細企業の成長」、「ディーセント・ワークの普及」、「若者の職業訓練」、「児童労働の撲滅」、「観光業の促進」の目標を掲げ、その目標を達成するためには、「開発途上国の貿易援助」や「若者の雇用を創出する施策」が必要だと考えています。

4. 目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう

SDGs

技術革新で持続可能な産業へ発展させることを目指しています。

SDGs

世界では、5人に1人がインターネットにアクセスできていないと言われています。新しい産業を生み出して、発展させるためにも、すべての人が情報に取り残されず、インターネットを使った技術革新を活用できるようにすることが大切です。

SDGsでは、持続可能な産業へ発展させるために「インフラ開発」、「持続可能な産業による雇用創出」、「市場へのアクセス」の目標を掲げて、その目標を達成するために「開発途上国のインフラ開発や技術開発」が必要だと考えています。

5. 目標10 人や国の不平等をなくそう

SDGs

すべての不平等を是正することを目指しています。

世界人口の最も豊かな1%の人が持つ資産が、世界全体の資産の約33%に相当すると言われています。所得格差以外にも、都市部と農村部の地域格差や教育格差など、世界にはさまざまな格差があります。

SDGsでは、すべての不平等を是正するために「所得成長率の持続」、「機会均等の確保」、「社会保障政策」、「開発途上国の発言力の拡大」の目標を掲げて、「開発途上国に対する貿易の優遇」、「政府開発援助」、「移住労働者の送金コスト」が必要だと考えています。

6. 目標11 住み続けられるまちづくりを

SDGs

すべての人に包摂的で安全そして持続可能な居住地をつくることを目指しています。

SDGs

世界には5人に1人が、不適切な住居で暮らしていると言われています。困窮に陥った人たちは、適切な住居を持つ資金がないため、その場しのぎで簡易的な住居を建てて住むしかありません。不適切な住居に住むと、衛生問題やドラッグなどの犯罪も起きやすくなってしまいます。

SDGsでは、すべての人に持続可能な居住地をつくるために「安全で安価な住居」、「文化遺産や自然遺産の保護」、「安全で包摂的な公共スペース」「災害によるレジリエンスの強化」の目標を掲げて、「都市周辺と農村間の良好な関係性」、「災害リスク管理と策定」、「後開発途上国の建物整備支援」が必要だと考えています。

7. 目標7~11に関連する途上国の取り組み

社会問題をビジネスで解決するために事業を立ち上げた途上国の社会起業家をご紹介いたします。

社会起業家

カンボジアの社会起業家サミス氏

カンボジアでは、障がい者支援を行う社会福祉制度が十分ではありません。サミス氏は、身体障がい者の方々の自立支援を目的に支援団体を立ち上げて、カンボジア各地のバリアフリー化やクッキーなどの生産および販売を行う食品事業に携わっています。また障がい者活動協議会(DAC)のメンバーとしても、障がい者支援制度の構築を行っています。

社会起業家

カンボジアの社会起業家コンギー氏

コンギー氏は、カンボジアで中低所得者層の方々が手頃な価格で住居を購入できるように、独自開発したレンガを使用して住居を提供しています。コンギー氏の独自開発したレンガは、従来のレンガよりも木を伐採せず生産できるため森林を守ることにつながり、また建築方法が簡単なので、独自のレンガを使用して家を建てるトレーニングを地元の方々に行い、雇用も創出しています。

ソーシャルスタディでは、途上国の社会問題をビジネスで解決する社会起業家のSDGsインターンシッププログラムを開催しています。

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