「生産国に行くため、キャリアを戦略的に設計した」と語る”banesh”代表の飯塚はる香さん。

どうしてアパレル業界を選んだのか?どのような新卒時代を過ごしたのか?日本での経験を経て、今の社会問題に取り組むソーシャルキャリアをどのように築き上げてきたのか?
飯塚さんを訪ねて、お話をお伺いいたしました。

飯塚はる香さん
群馬県出身。立教大学観光学部 卒業。バングラデシュ発アパレルブランド"banesh"の代表を務める。大学卒業後、大手アパレル企業で勤務し日本国内での店舗運営を学び、社会人4年目で生産国であるカンボジア・バングラデシュへ渡る。2021年バングラデシュにて独立してアパレルブランド "banesh"を立ち上げる。

生産国に行くため、キャリアを戦略的に設計した

社会起業家

-飯塚さんは、新卒から現在の社会問題に取り組むソーシャルキャリアに至るまでどのようにキャリアを歩まれたのですか。

大手アパレル企業に新卒で就職して、店舗の店長として働いたり、店舗運営や服のオーダーのやり方など、ベースとなるような経験を積みました。そして、社会人4年目にして生産国にいきました。まずはカンボジアで3年間品質管理を担当し、その後バングラデシュでまた3年間生産管理を経験しました。生産国に行くため、キャリアを戦略的に設計したっていう感じですね(笑)
その後に、自分で独立してバングラデシュ発のアパレルブランド “banesh”を立ち上げました。

アパレルは国際協力を実現するためのツール

-飯塚さんは、どうしてアパレル業界のキャリアを選んだのですか。

今はSDGsが日本でも有名になってきて、色んな取り組みが増えてきましたが、それよりも前から、ずっと国際協力をしたいって思ってたんです。
国際協力を実現するためにアパレル業界で働きはじめたので、アパレルが自分にとっては国際協力を実現するツールですね。生産国で働くと、労働問題とか環境問題に自分がやはり視点がいってしまうんです。
だから自分の実現したい国際協力を思い浮かべた時、「バングラデシュ」っていう国と「アパレル」っていう業界がつながったんです。

作り手とお客様を繋ぎたい

社会起業家

– “banesh”は、どうして立ち上げようと思ったのですか。

作り手とお客様を繋ぎたいという思いがあったからです。
商品を手にすることはあっても、どんな人が作ったんだろうって思い浮かべたりすることってあんまりなくて、逆に作る人もどんな人が着るのかなぁって思い浮かべたりすることもあまりないんですよね。それって、もったいないと思ったんです。
だから、”banesh”は、1枚の商品を通して、生産者である作り手と消費者であるお客様を繋ぎ、商品をお届けしたその先もずっと、関わる全ての人が繋がれるようなブランドを目指しています。

一度決めたら、とことんやるしかない

社会起業家

– オンラインSDGsインターンシップを検討している学生にメッセージをお願いします。

あなたは、SDGsに対して、当事者意識はありますか?
日本で生活していると、SDGs実現の必要可能性を痛感する機会は、極めて少ないです。それは、日本が平和だから。行動を変えなくても、生きていくことが出来るから。一方で、私たちが吸っている甘い蜜のしわ寄せを被っている人達が居ること、知って下さい。そして同時に、SDGsの実現は遠い国の貧しい人達の為の活動ではなく、巡り巡って日本で生活する私達の為でもあるということ、痛感して欲しいです。
ソーシャルスタディのインターンシップでは、“文献で読んだ学び”や“映像で観た知識”を越える、“体験”を用意してお待ちしております。

– 社会問題解決に取り組むソーシャルキャリアを目指している学生にアドバイスはありますか。

世の中には色んな価値観があるし、社会問題に触れる機会は多いです。学生であれば、学問として机の上で社会問題を学ぶことは簡単です。でも、自分ごととして取り組むことは難しいし、ましてはそれを仕事にするのはもっと難しいです。周りに理解されず批判されてしまう時だって、もちろんあります。それでも一度決めたら、とことんやるしかないんです。自分の目指す世界観や価値観が本当に好きなら、何を言われたとしても、それをただやりぬくだけです。最後は自分の心が決めるんだと私は思います。

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